長谷子ども会館(旧諸戸邸)(景観重要建築物等 指定第12号)

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2018年2月より。

鎌倉カレンダー2018年2月

長谷大道より一本裏の道にある長谷子ども会館は、明治41年建築。マグニチュード7.9の関東大震災にも耐えた、鎌倉に残る数少ない明冶期の建築物です。通常入館はできないのですが、外からでもギリシア風の外観や、木でできた柱の彫刻や柵などを見ることができます。

館内に入ると入口に大きな「フクちゃん」の凧が飾ってあり、シャンデリアや大理石の暖炉、寄木細工の床など手の込んだ意匠が今も残っています。先日の台風でダメージを受けたようですが、大切に次の世代へ伝えていきたい建物です。

元の持ち主であった諸戸清六氏は明冶時代に山林王とよばれ、長谷子ども会館から甘縄神明神社のあたりまでの広大な土地を所有していたそうです。諸戸林業は高級木材を扱う会社で、新歌舞伎座の檜も諸戸林業のものだそう。かつては材木座にも事業所があったようです。

<絵/文 伊東雅江>

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