民話・伝説斉田地蔵(さいたじぞう) 鎌倉幕府5代執権・北条時頼の家来に斉田左衛門という武士がいました。左衛門は無実の罪で処刑されそうになりましたが、首切り役人が振り下ろした刀は折れ、何度やっても切れません。 調べてみると、信心深い左衛門は小さな地蔵の像を髪の中に納めていました...2023年11月09日民話・伝説
民話・伝説乙護童子(おとごどうじ) むかし、江ノ島の弁財天は中国(宋)から来た僧侶、蘭渓道隆に給仕の少年を授けました。 道隆が常楽寺で教えを広めていると、弁財天も教えを請いに行き、その少年・乙護童子がせっせと仕える様子を見て、弁財天はいたずらで童子を女の姿に変えてしまいました...2023年10月06日民話・伝説
民話・伝説眼医者の地蔵 大船の旧鎌倉街道の中ノ道沿いに離山というところがあります。三つの小山が南北に並び、北から腰山、長山、地蔵山といいました。 その地蔵山の頂上に、「富士見地蔵尊」というお地蔵さまが立っていました。ある時、蜂に目を刺されたカラスが痛がって泣いてい...2023年09月09日民話・伝説
民話・伝説散在ヶ池(さんざがいけ)の大うなぎ むかし、今泉の散在ヶ池には大うなぎの主が棲んでいると言われていました。 その今泉村になかなか子宝に恵まれない長者がおりました。長者夫婦は、「どうか子どもをお授けください」と、近くの白山神社の神様に、毎日熱心にお祈りしていました。 するとある...2023年07月20日民話・伝説
民話・伝説梶原の施餓鬼会(せがきえ) 建長寺では、供養されない死者に施しをする法要「施餓鬼会」を7月15日に行います。 むかし、開山の大覚禅師が施餓鬼会をしたところ、一人の武将が終わってからやって来て、大変残念そうでした。禅師は不憫に思って声をかけ、もう一度、供養を施しました。...2023年06月20日民話・伝説
民話・伝説七里(しちり)の蛇神 むかし、七里ヶ浜の田辺が池には大蛇が住んでいると言われ、たいそう恐れられていました。まわりでは困ったことがときどき起こって、そのたびに村人たちは「蛇神の祟りだ」とうわさしました。 ある日、この池のほとりに農夫が自分の牛にやる草を刈りにきまし...2023年05月24日民話・伝説
民話・伝説由比(ゆい)の長者 むかし、鎌倉の由井の里に染屋太郎太夫時忠という長者が住んでいました。 長者夫婦は、大きな屋敷で大勢の家来にかこまれて、何不自由なく暮らしていましたが、子どもがいません。そこで、どうか子宝を授けてくださいと、熱心に観音さまにお祈りしました。す...2023年04月18日民話・伝説
民話・伝説むじな塚 鎌倉の深い山の奥に瑞泉寺があります。このお寺の前には管理人の老夫婦が住んでいました。ある晩、近くの寺のお坊さんという人がお酒をもって訪ねてきました。 老夫婦は囲炉裏に案内し、あたたかい食事をふるまいました。それからこのお坊さんがよく食べに来...2023年03月14日民話・伝説
民話・伝説杉本観音 二階堂にある大蔵観音堂が、火事に見舞われたときのことです。ご本尊の観音像3体のうち、2体は寺の人が背負ってなんとか助け出しました。 ところが1体は見当たりません。村人が探すと、境内の大杉の根元に観音さまがいらっしゃいました。どうやら自ら動い...2023年02月16日民話・伝説
民話・伝説今泉(いまいずみ) 高名な僧・空海が修行中に鎌倉に立ち寄った時の話です。 雲間からさす光に導かれ、空海が山奥深くまで進むと、どこからともなく翁と媼(男女の老人)が現れ言いました。 「我らは千年にわたってこの金仙山(こんせんざん)に住んでいる。ここに不動明王の像...2023年01月19日民話・伝説