鎌倉市鏑木清方記念美術館

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2019年4月より。

鎌倉カレンダー2019年4月

小町通りを進み聖ミカエル教会を過ぎて、左側の道を入ると、日本画家 鏑木清方の美術館があります。

学芸員の方に伺ったところ、この美術館は清方の旧居跡に建てられていて、入り口の格子戸門は旧宅の部材を使い復元されています。在りし日の旧宅格子戸の上の瓦は、戦時中、東京宅の庭に埋めて戦火を逃れたものを、鎌倉へ大切に持ってきて使った美しい瓦だったそうです。

美術館の中は当時の画室が再現されていて、鹿角の飾りのついた文机が置かれています。この文机は、伊東深水による清方の肖像画にも描かれている清方お気に入りのものだとか。

展示室には作品や口絵のほか多数のスケッチや下絵が抽斗に納められていて、自由に開けて間近に見ることができます。梅雨の時期にはアプローチや中庭に、清方の愛した紫陽花が咲きます。展示されている画に描かれた紫陽花のなかに、庭の紫陽花と似たものを探してみるのも楽しそうです。

清方による「紫陽花舎随筆(あしさいのやずいひつ)」という本の中には、彼が鎌倉で暮らす情景が記されていて、近隣を散策した清方の散歩道や、最近閉館した神奈川県立近代美術館鎌倉館が開館したときの様子なども書かれていて、とても興味深く拝読しました。

<絵/文 伊東雅江>

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