お猿畠の大切岸

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2021年2月より。

鎌倉カレンダー2021年2月

鎌倉駅から緑ヶ丘入口行きのバスに乗車し、緑ヶ丘入口で下車、そこから5分ほど歩いて行くと、法性寺(ホッショウジ)の山門に着きます。日蓮上人の弟子である日朗と朗慶の創建と伝わる、日蓮宗のお寺です。

山門には「猿畠山」と書かれた扁額が掲げられ、両脇から白い猿が扁額を抱える意匠が彫刻されています。山門を潜って参道を登って行くと本堂があり、さらにその先には岩窟があります。この岩窟には、鎌倉時代中頃、日蓮上人が松葉ケ谷の草庵で焼き討ちに遭った際、山伝いにこの地に逃れてきたところ、白猿が畠から食物を運んでくれた、という伝説が伝えられています。

岩窟の上をさらに登って背後を振り返ると、長さ 800m 以上に渡って尾根伝いに広がる大切岸を一望できます。大切岸は、鎌倉幕府が三浦一族からの攻撃に備えた遺構といわれていたのですが、近年の発掘調査で、石材を切り出した石切場の跡ということが確認されたそうです。

岩窟の上から大切岸とお猿畠を見渡していると籠を背負った農家さんが坂を登っているのが見えました。

<絵/文 伊東雅江>

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