由比ガ浜公会堂

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2020年2月より。

鎌倉カレンダー2020年2月

六地蔵の交差点は少し離れた6差路になっていて、その一角に昭和11(1936)年ごろ建築と言われる「由比ガ浜公会堂」があります。和風でモダンな建物で、このカレンダーの12月で紹介している旧鎌倉銀行由比ガ浜出張所はこの由比ガ浜公会堂とは細い道を挟んだお向かい、6差路の別の道には9月で紹介するカトリック由比ガ浜教会があり、少し離れた先には江ノ電の線路がある、鎌倉らしい素敵な一帯に建っています。

木製の両開きの扉から入ると、玄関正面に大きな柱時計が置かれています。“昭和5年国勢調査員寄贈”と記された文字に時代が感じられる古いもので、以前にはボーンボーンと静かに時を知らせてくれたそうですが、残念なことに今は時計は止まっています。時計の横には小さな障子窓があり、古くからある建具は今でもピッタリと狂いがないそうです。さらに中へ入ると、一階の和室には床の間があり、氏神さまである葛原岡神社の祭礼の時にはこの床の間に祭壇が設けられます。玄関へ戻り、玄関脇にある赤い絨毯が敷かれた階段を上ると、二階には格天井の広い洋間があります。洋間に置かれた大きな戸棚のなかには、お神輿の飾りなどがしまってあるそうです。また外から見ると、二階の窓には高欄がついています。

公会堂として建てられた当時から地域の様々な行事に使われており、現在も由比ガ浜の人々の集まりや行事をはじめ、ヨガ・ストレッチ・お琴・お習字、和太鼓・太極拳・英語教室などに使われています。地域の大切な建物が末永く残ることを願っています。

<絵/文 伊東雅江>

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