光明寺

画家・伊東雅江さんの2015年7月の「鎌倉カレンダー」より。

鎌倉カレンダー2015年7月

7月下旬に材木座光明寺で行われた観蓮会に参加しました。2階建ての山門を通ると、本堂までの石畳の両側に、献灯会のたくさんの白い提灯がすでに掲げられ、風にゆれていました。

光明寺の本堂は鎌倉では最大級、関東大震災にもほとんど損傷せず当時のままの建物です。本堂に隣接した記主庭園では、池のハスが前年は外来種の赤耳亀のためあまり咲かなかったそうですが、今年は見事に咲いていました。庭園を囲む廊下に椅子が並べられ、そこから古代ハス(大賀ハス・千年ハス)の花を観ることができました。庭園をはさむ大聖閣と書院の前では、僧侶の朗読「諸行無常」と、朗読に合わせた琵琶の演奏が入る「耳なし芳一のはなし」を聞きました。さらにその後開山堂で、鎌倉アカデミアからできた「劇団ひとみ座」所属の伊東史朗さんの一人芝居—箱廻しとパンチ劇—を楽しく拝見しました。

日暮れになった頃、石畳の両側に下げられた白い提灯に火が入り、献灯会がはじまります。広々とした境内に明かりの灯った提灯がゆれる様子がとても風情があり、稚児が提灯を持って海まで行列する姿が可愛らしいと思いました。

<絵/文 伊東雅江>

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