画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2020年1月より。

材木座 九品寺の近く、京急九品寺バス停(鎌倉行き)の前に、古い公会堂があります。入口上に掲げられた扁額には「材木座公会堂」と墨で記され、入口横には手書きのそろばん教室の看板がかかり、玄関屋根の懸魚には材木座の紋章「角輪(かくわ)」が彫刻されています。すぐ前にコンクリートの防火用水があり、その上に消火用のブリキの赤いバケツが乗っていて、レトロで何とも趣のある建物です。
材木座自治会発行の『材木座郷土誌』によると「1918(大正 7)年建築。講堂、喞筒(そくとう)=消防用ポンプが、材木座の町民(333人)の寄付によりつくられたもので、当時は、入口の右側にポンプ小屋、左側には半鐘を備えた火の見櫓があった」と記されています。鎌倉では明治以降に別荘が増えたため、町民の集会所と消防施設が必要になったことから建てられたということでしょうか。
関東大震災の時には救護施設として、太平洋戦時中には生活物資の配給や防火演習などがこの公会堂で行われました。
現在では地域の人の会合や書道・そろばんのお稽古場、選挙の投票所として使われています。以前行った時にはヨガ教室の生徒さんがはいってゆくところで、地域の歴史を刻んだ趣ある公会堂が現在も現役なのが素晴らしいと思いました。いつまでも残って欲しいです。


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