画家・伊東雅江さんの2015年8月の「鎌倉カレンダー」より。
鎌倉駅東口より若宮大路の段葛を八幡宮に向かって歩いて行くと、西商店街に、スクラッチタイルの洋風な湯浅物産館があります。鎌倉市景観重要建築物等第25号に指定されている、レトロな雰囲気のある建物「湯浅物産館」です。もともとは明冶30年創業の貝細工製造卸売業の店舗で、震災後仮店舗を経て、現在の建物は昭和11年に建てられました。見せていただいたS12年の貝細エカタログには、帯留め・インク壺などが掲載されていますが、残念ながら実物はありませんでした。木の箱に入っためずらしい貝などは、当時のものが僅かに残っているそうです。
平成26年4月に耐震工事をしてリニューアルオープン。建物を保存しながらその良さを生かし、写真館やお箸屋さん、喫茶店などテナントが入り活用されています。奥の喫茶店から見える裏庭には、段葛に奉納したという木の灯籠が置いてありました。
<絵/文 伊東雅江>
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