鶴岡八幡宮 七夕まつり

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2019年7月より。

鎌倉カレンダー2019年7月

江戸初期より行われていたという、鶴岡八幡宮の七夕まつり。いつしか行われなくなっていたものを、京都冷泉家に伝わる七夕まつりなどを参考にして、2004年から復活したものなのだそうです。

このお祭りでも舞殿は華やかで、吹き流しが飾られ、両側に張られた5色の紐には、ピンクや緑色の梶の葉の形をした願い事を書いた色紙や、短冊型の絵馬が結ばれています。黒塗りの机の上には、うり・なす・ささげなどの季節の野菜や、梶の葉、五色の糸、絹布、琵琶、琴、硯などがお供えされていました。

特に目を惹かれたのが黒塗りの角盥(つのだらい)で、舞殿の前に掲示されていた「七夕祭のしつらえについて」という紙に、“水をはり梶の葉をうかべたこの角盥は、古くは盥に水を張って水面に大空の2星を映し出していた”と説明がありました。子供の頃、7月7日には短冊に願い事をかいて笹の葉に結んだり、織姫と彦星が天の川の畔で一年に一度会うと聞いて夜空を見上げた記憶があります。思い出の七夕は素朴なものでしたが、鶴岡八幡宮での古式の七夕は優雅な祭事でした。

<絵/文 伊東雅江>

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