画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2019年10月より。

江の電長谷駅から海の方へ歩き、右手の方へ極楽寺坂方面に少し進んだあたり、坂ノ下の権五郎神社の参道入り口向かい側近くに、明治15年創業の三留商店があります。創業当時は水飴等を売る飴屋さんだったそうです。
お店のウィンドウには世界各国の酒瓶が飾られていて、中に入ると、珍しい外国のお酒のほか、木の桶に入った計り売りのお味噌や、洒落た輸入食材など、美味しそうなものが賑やかに並んでいて見ているだけで楽しくなります。クローブ・ウコン・八角・タイソウ等10種の漢方をブレンドして野菜と果実でとろみをつけたオリジナルの薬膳ソースや、私も大好きなピクルスビネガーなど、ファンが多いオリジナル商品もありました。
そんな中で一番気になったのが、らっきょうと梅干しでした。「向田邦子の手料理」という本の「うのひきだし」という随筆に、“三留商店のらっきょうと梅干しを盆暮れの付け届けに注文していた”と書かれていて、現在もおなじメーカーのものがお店に並んでいます。レトロなパッケージで、どちらも少し甘め、食べやすく美味しいものでした。
見上げると、創業当時からあるというふくすけ人形が、お店の守り神として飾られていました。
<絵/文 伊東雅江>




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