草鹿(くさじし) 鎌倉宮

画家・伊東雅江さんの「鎌倉カレンダー」2019年5月より。

鎌倉カレンダー2019年5月

5月5日、快晴の鎌倉宮へ草鹿神事を訪ねました。鎌倉時代に源頼朝が富士の巻狩を行った際に、家来がたびたび獲物を外すので、草を集めて鹿の形を作り稽古させたのがはじまり、と伝わる古い神事です。後年途絶えていましたが、昭和初期に小笠原流 鎌倉古式弓道保存会の方々により復活され、現在まで続いています。

青い布の下がった前に置かれた的は、24の白い星がある革で作った鹿のぬいぐるみで、2組の射手によって的に矢が放たれます。的奉行と射手が候う言葉で問答をし、当たりとされれば土を盛り上げた数塚に串がたてられ、串の多い方が勝ちとなり、勝者へ菖蒲の花の褒美が下される、という様式でした。新緑の境内で古式の趣きある候う言葉の問答を聞いているといにしえの時間が流れているようで、ゆったりとした気持ちになりました。

<絵/文 伊東雅江>

コメント

タイトルとURLをコピーしました